第10回 岡山県病児保育協議会研修会報告

平成29年7月9日(日)に川崎医科大学附属病院 臨床研修センターにて「第10回岡山県病児保育協議会研修会・平成29年度総会」を開催しましたので、報告させて頂きます。

要綱

日時

平成29年7月9日(日) 13:30~16:40 (総会:13:00~13:30)

場所

川崎医科大学附属病院 臨床研修センター

主催

岡山県病児保育協議会(事務局:山陽ちびっこ療育園内)

共催

川崎医科大学附属病院 病児保育室かわさきキッズルーム

 

講演内容

1特別講演「病児保育おひさまの取り組み」

講師:松坂英樹先生(松坂内科医院 病児保育おひさま 医師)

金田晶子先生(松坂内科医院 病児保育おひさま 保育士)

 

 

2016年3月より真庭市に新しく開設された病児保育おひさまの取り組みについてご講演がありました。
病児保育を開設するまでの経緯や現在の利用状況又、新たな取り組みとして市のタクシーと契約しお迎えサービスを実施している事などの報告がありました。

又病児保育の周知を図るため保育施設がNPO法人やスイミングスクール、企業、小学校等におたよりを配布されたということでした。

今後、病児保育を行う中で保育士の確保や病児保育の地域浸透をどのように行っていくか、又病児保育を利用したことがない方に向け病児保育の正しい理解をどのように伝えていくかが課題であるとお話しがあり、新規開設の厳しさを感じました。

2特別講演「岡山県の子育て支援施策と病児保育の取組」

講師:柴田義朗先生 (岡山県保健福祉部子ども未来課長)

 

 

岡山県の子育て支援施策と病児保育の取組について広域相互協定や利用者の声を踏まえてお話して頂きました。

広域相互利用協定を締結することで安心して子育てできる環境の整備をしていることや自治体ごとの実施状況の説明がありました。

病児保育の利用者の意見として、利用してみて良かった点は、子供の急な体調不良でも病児保育のおかげで安心して仕事に行ける、日中の様子や病状等の記録を細かく伝えてくれるので安心できる事等があり、微力ながら働くお母さん、お父さん達のサポートが出来ている事を嬉しく感じました。

気になる点としては、利用料金の値下げや感染症流行時期の利用定員の増加があり、保育室に対しては保育内での感染に不安があると意見があり、今後も安心してもらえるよう十分配慮していきたいと思いました。

今後は働く保護者の為にも広域利用協定を岡山県全体や県境を越えた相互利用へつなげられるかが課題であると説明して頂きました。

3教育講演「発達障がいのある子どもの理解と支援」

講師:重松孝治先生(川崎医療短期大学 医療保育科 講師)

 

 

発達障がいのある子どもの理解と支援についてお話して頂きました。

発達障がいとは1つの診断名ではなくグループ名であり、ADHD(注意欠如多動症)、SLD(特異的学習障がい)、ASD(自閉症スペクトラム症)等に分けられ一生涯に渡る理解と支援が必要であるということを学びました。

その中でADHDの子どもは多動性、不注意が目立ち大人から注意されやすく褒められにくい状況である為、基本的支援の中で現状把握を行いそこから少しずつ伸ばしていく事が必要と学びました。

その他にも、発達障がいの子どもを支援していく中で子どもが見通しを持って取り組めるように予定、活動の手順を絵カードにして示すことで困難さを補う支援につながると知ることができ、具体的な表現、視覚的な伝達が必要であると感じました。

研修会を終えて

今回の研修会では、病児保育の取り組みについて、地域に向けた病児保育の周知や利用者の声を聞くことが出来ました。

今まで以上に利用者の声を聴き、保育園等におたより配布を行い、安心して多くの人に利用して頂ける病児保育室作りに努めていきたいです。

又、発達障がいの子どもの具体的な支援方法を学ぶことができ、今後も研修会を通して様々な情報を共有し、実践に活かしていけたらと思います。

最後になりましたが、研修会開催にあたりご協力していただきました皆様に深くお礼を申し上げます。

記事:山陽ちびっこ療育園 保育士 花本

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