令和5年7月23日(日)に「第19回 岡山県病児保育協議会研修会」を開催しましたので、報告させていただきます。
要綱
日時
令和5年7月23日(日)
場所
川崎医科大学附属病院 本館棟5階 カンファレンス室3
主催
岡山県病児保育協議会
講演内容
特別講演:岡山県の少子化対策について
講師:横田 健二 先生(岡山県子ども・福祉部子ども未来課 課長)
特別講演では、少子化の現状と課題や背景と要因、国や岡山県の少子化対策についてお話いただきました。
国、岡山県共に人口及び合計特殊出生率は右肩下がりであり、その背景として未婚化や晩婚化、晩産化の進行等様々な要因が複雑に絡み合っています。2065年には、人口の4割程が65歳以上になると予想されており、少子化の進行は社会経済に多大な影響を及ぼすとされている為、少子化対策の重要性が感じられました。
また、国の少子化対策としては、令和5年6月に「こども未来戦略方針」が閣議決定され意義のある具体策があがっています。岡山県では、「岡山いきいき子どもプラン2020」等の施策がある他、結婚サポートにも力を入れています。 今後も少子化対策は続いていきますが、行政のみならず、企業・団体・個人も含め社会全体で取り組むことが大切だということです。
教育講演:病児保育士が知っておきたいこども虐待対応の基礎知識
講師:河野 美奈 先生(重井医学研究所附属病院 小児科医長)
教育講演では、子どもの虐待の基礎知識や虐待を疑う時、重井医学研究所附属病院、こども家族サポートチーム(CFST)の取り組みについてお話いただきました。
子ども虐待とは、①身体的虐待 ②ネグレクト ③性的虐待 ④心理的虐待の主な4つに分類されます。虐待には、子どもの育てにくさや子育てに対する不安やストレス、経済面等様々な要因があると説明していただきました。虐待を疑う怪我は、転倒時につきにくい部分にあるあざやパターン痕等であることを知り、更衣や排泄時の皮膚の状態の確認が重要であることを学ぶことができました。また、気になることがあれば正確な経過を記録することが大事であると教えていただきました。
そして、発達障がい児=虐待ハイリスク児が多く利用する重井医学研究所附属病院では、診療部や病棟、小児療育部でチームとなり虐待対応をしています。虐待を疑う場合には情報共有や検討をし、子どもや保護者への支援、地域連携等を行っているとお聞きしました。 虐待を通告することは加害者の告発ではなく、子どもや保護者への支援のきっかけであり、些細なことでも共有していくことが良いと分かりました。
研修会を終えて
今回の研修会では、少子化の現状を知ることができ、県や国のみならず社会全体で取り組むべき課題であることを学びました。少子化の要因に仕事と子育ての両立の難しさがあることから、病児保育施設の保育士として多くの方に安心して利用していただけるように工夫し、少子化対策に繋げていけたらと思います。
また、虐待を疑う子どもや保護者の様子を学び、支援のサインを見逃さないように保育の現場で活かしていきたいと思います。
最後になりましたが、研修会開催にあたりご協力していただいた皆様に深くお礼申し上げます。
岡山県病児保育協議会 事務局 西別府
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